BCCNー804(アウトソーシング情報の活用について)

BCCNメール受信者の皆様(下記2件のご案内です。)

1)アウトソーシング情報の活用について
2) 鉄鋼部品加工における熱処理の小ロット化及びインライン検査化

1)アウトソーシング情報の活用について(マッチングの主導権を中小・ベンチャー企業へ)

現在、オープンイノベーションとして様々な大手企業のアウトソーシング・ニーズ情報、
アライアンス希望情報や保有シーズ情報を発信する情報発信仲介サービスが
増加しております。

それらの情報は上手に利用すれば、中小・ベンチャー企業にとっては
有益な情報源になりえます。

ニーズ情報の活用法として考えられるのは:

1.時代のトレンドの把握
2.新規事業・新商品開発の手がかり情報としての活用
3.自社保有技術の新たな活用先として

などが考えられますが、利用法を間違えるとアイディアや知財を
ただでとられてしまう可能性もあります。

それは情報発信企業はクライアントである大手企業サイドに立って
企業間のマッチングをしておりますので、多くの場合に情報提供サイドになる
中小・ベンチャー企業への配慮が不十分であるケースが散見されます。

例えば、あるニーズ情報に対して自社技術をアピールした場合、
その情報がどのように扱われているのかは不明ですし、
ニーズ企業名が不明なケースも沢山あります。

ニーズ発信企業の元には様々なソリューション情報が寄せられ、
その中から一番優れたソリューションを選べば良いのですが、
選ばれなかった企業にとっては何の見返りもありません。

それだけでなく、集めたソリューション情報から技術開発の方向性を見出し、
情報を寄せた企業と契約することもなく自社の独自開発路線に切り替えるなどの
可能性もありますが、情報発信企業はクライアント企業に対する
チェック機能を持っていないようです。

オープンイノベーションを達成する為には、参加する全ての企業にとって
十分なメリットのあるモデルを構築する必要があり、それにはマッチングを仕掛ける
情報発信企業も関わるべきと思いますが、ただ情報を発信しマッチングの機会を
設定するだけのサービスを提供する企業が多いように思われます。

それはマッチングをする企業の担当者に十分な経験と能力が備わっていないからかも
しれません。

このような状況の中で、中小・ベンチャー企業にとって有益な情報の活用法、
マッチングの主導権を握る方法として考えたのが下記です。

1.BCCNや中小企業は様々なニーズ情報を収集し、
  その中から多くの企業が同じような問題を抱えていると考えられる、
  汎用性のあるニーズ情報を探る。

2.そのニーズ情報に対するソリューションを保有する
  中小・ベンチャー企業を探す、あるいは中小企業が自らをノミネートする。

3.該当すると思われる企業が見つかった場合、その企業が保有する
  ソリューションの概要をBCCNメールで発信し、
  より多くの企業にソリューションを提供できるようにし、
  マッチングの主導権を中小・ベンチャー企業が握れるように支援する。
  つまり多くの候補企業の中から選ばれるサイドから、
  自らが最適なパートナーを選ぶサイドにポジションチェンジしようということです。
  上記にかかる費用は完全成功報酬で実施します。
(上記の説明だけでは良くわからないかもしれませんので、
 下記に具体例を示してみます。)

2) 例題:鉄鋼部品加工における熱処理の小ロット化及びインライン検査化

近年は商品の多様化・短寿命化が進展し、部品の製造においても
”多品種少量生産”が求められている。

これまで高強度鋼の部品は、浸炭焼入れや高周波焼入れなどの方法で
強度を確保してきたが、そのような方法では大量の中間在庫や
長いリードタイムなどが必要などの問題がある。

また、熱処理の品質保証については、抜き取りによる破壊検査が一般的であり、
インライン全数検査(非破壊)化が課題として残っている。
そこで下記のような技術が必要と思われる。

A。熱処理のインライン非破壊検査技術
焼き入れ後の鋼内部の硬度の多層的測定及び焼き入れ後の
鋼内部の割れやヒビ計測を非破壊で行う。

B。浸炭工程をインライン化できる技術
「小バッチ」で浸炭焼入れ処理を連続的に処理できる浸炭焼入れ

ここで私の知り合いに上記A。B。について打診してみました。

A。熱処理のインライン非破壊検査技術、についての返答
熱処理部品の非破壊検査実験は殆ど完了してます。
今回のテーマーも心配なくできます。今までは自腹での実験でしたので大変でした。
(この方の技術に関しては2018年8月に、下記のようにご紹介しておりました。)

BCCNー771(金属加工品インライン非破壊・磁気検査装置)
本装置は,独創的な高感度センサと最適なシステムの構成によって,
従来検出が困難だった金属加工物の微小な瑕,クラック,溶接不良など,
金属加工にかかわる欠陥を非破壊,かつ非接触で検出できる装置です。

生産工程中の欠陥品の摘出,抜き取り検査の精密検査,分析など,
検査装置としてその性能を効率よく発揮。

検査対象物は、導電体であれば強磁性体、常磁性体。
反磁性体、いずれも検査可能です。
また大型金型の疲労度検出等にも役立ちます。

検出可能なもの:
試験体材質・・・・・異材判別、材料の疲労、焼入れ深さ、焼入れ硬さ、密度等
試験体形状・・・・・部品の欠品、鋳物の鬆 等
不連続部・・・・・・傷、割れ、減肉 等

組織判別の検査:
当社の磁気センサは影響を与える因子が一定な場合、
測定対象の透磁率・導電率によって測定値が決定します。
熱処理等による組織変化は、格子欠陥、転位の存在による結晶の歪み、
析出物、中間層の生成、結晶粒の大きさ、などの材料物性の変化を伴うため、
組織判別の検査にも応用できます。

B。「小バッチ」で浸炭焼入れ処理を連続的に処理、に対する返答
私が学校卒業後、今日まで取り組んできた課題と全く同じ意識を
持っていらつしやることを聞き嬉しく思いました。

いまの熱処理はどんぶりで仕事をしております。
私はおちょこにすべきと考えております。
どんぶりだから材料も焼き入れ性の良い材料・即ち高価なものが必要です。

もうすでにアメリカでは10年前におちょこに変える熱処理技術が
開発され実用化しており、日本への導入を支援しました。

しかし、日本の熱処理に関わる経営者は全く現状を変えようとしません。
ここで悲憤慷慨しても仕方がありませんので、私で良かったら協力させて下さい。

株式会社ビーシーシーネットワークは優れた技術を発掘し、その技術を国内外に知らせ、技術保有企業のビジネスを 成功させる為の様々な支援サービスを15年以上にわたって成功報酬で行っております。

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